ケアマネ試験・合格のコツ/コツ⑦ どっちが優先?
「介護保険法と他の法律、どっちが優先ですか?」。生徒さんからよく聞かれる質問だ。
話を聞くと、制度を覚えていないのではなく、「○○法に優先する」と「○○法が優先する」の読み分けで迷っていることがある。
まずは、法律の名前をAとBにしてみよう。
長い法律名はいったん置いて、文章の形だけを見てみよう。
Aが、Bに優先する。
がの前にあるAが、優先する主役。
にの前にあるBは、比べる相手(この文では後になる側)だ。
先に使うのは A → その次が B
ここでの矢印は、優先する順番を表している。
「Bに優先する」のは、Bではない。
つまずきやすいのは、ここだ。「Bに優先する」と書いてあっても、Bが先という意味ではない。
「Bよりも先に」と言い換えてみよう。AがBに優先する = AがBよりも先。これなら、どちらが先か見えやすくなる。
一方、「Bが優先する」なら、主役はB。同じBでも、後ろが「に」か「が」かで立場が違う。
| 表現 | 読み方 |
|---|---|
| Bに優先する | Bより先にする。 何が先なのか、文の主語を探す。 |
| Bが優先する | Bが先になる。 |
「は」で書かれていても、同じだ。
Aは、Bに優先する。
主役はA。「Bに」だけを拾って、Bが優先だと思わないこと。
A → B
問題では「が」だけでなく、「は」が使われることもある。だから、「何が、何より先なのか」まで文章を補って読むんだ。
実際の制度でも、読み方を確かめよう。
ここでは、介護保険の被保険者が生活保護を受けていて、介護保険給付を受けられる場合を考える。
介護保険法に基づく給付は、生活保護法による介護扶助に優先する。
言い換えると、生活保護法による介護扶助よりも、介護保険法に基づく給付が優先する。
介護保険給付 → 介護扶助
表現が違っても、優先する順番は同じだ。介護保険の給付を先に使い、利用者負担に当たる部分などを介護扶助で補う。
介護保険の被保険者ではない場合などは条件が異なる。どの法律が常に一番強いかではなく、問題にある対象者と給付の条件を確認しよう。
助詞を変えたら、順番も変わるか?
以下は読み方を確かめるオリジナル練習です。A・Bは仮の名前で、実際の法律の優先関係を表すものではありません。
① Aは、Bに優先する。
先なのは? A。
② Aよりも、Bが優先する。
先なのは? B。
同じAとBが出てきても、言っている順番は逆だ。法律名だけでなく、「に」「が」「よりも」まで読む。
読めたら、次に制度の知識で○×を決めよう。
ここまでで分かるのは、文章がどちらを優先だと言っているか。その順番が制度上正しいかどうかは、もう一つ別の確認だ。
- 「何が、何に優先する」と書かれているかを読む。
- 優先する順に「A → B」と置き換える。
- その順番が、制度の知識と合っているか確認する。
迷ったら、「何が、何より先?」と言い換えよう。知識を増やす前に、一文字を丁寧に読む。それだけで、問題の見え方が変わる。